一人親方の請求書の書き方は? 人工代など17項目を見本で解説

一人親方労務

公開日 / 2022.1.11

一人親方として事業を始めたばかりのときは、請求書の書き方で悩むのではないでしょうか。請求書には書くべき項目や書き方のルール、マナーがあります。

国によって定められていることも多く、独断で請求書を発行すると支障が起きかねません。取引先との信頼関係にも関わってくるため注意が必要です。

そこで今回は、正しい請求書の書き方解説と共に、作成・送付の方法なども説明します。その他にも一人親方なら知っておくべきインボイス制度についても触れていますので、ぜひ参考にしてみてください。

一人親方の請求書に必ず書くべき5項目

一人親方の請求書に必ず書くべき5項目

一人親方が作成する請求書には、国税庁が提示する5項目を必ず記載する必要があります。また、この5項目にはそれぞれ書き方があるため、理解しておきましょう。まずは請求書に必ず書くべき内容について解説します。

①取引年月日

同じ月に複数回の取引があった場合は、まとめてその月の締め日を記載するケースもあります。

なお、締め日の扱い方は、取引先や業種によってルールを定めていることがあるため留意しましょう。請求書を発行する前に、取引年月日の記載方法を取引先に確認しておくのが無難です。

②請求書を受ける事業者の氏名または名称

請求先の情報として、相手方の会社名や屋号、氏名などを請求書の左上に記載します。

会社や屋号名を記載する場合は「御中」、個人の氏名を記載する場合は「様」を付けてください。「株式会社」を「(株)」にするなど、相手方の名称を省略することは避けましょう。

住所などの情報については、主に会社名のみを記載するパターンと、封筒の窓から見えるように会社名や住所を記載するパターンもあります。

③請求書の発行者の氏名または名称

題目の右下あたりに請求書の発行者の情報を記載します。会社名や屋号、氏名のいずれかを記載し、横に押印するのが一般的です。氏名や名称のほかに、住所と電話番号も記載しておきましょう。

押印は必須ではありませんが、取引先によっては請求書の発行者を証明するために求められるケースもあります。

④取引内容

どの取引に対する請求書なのかがわかるように、取引の内容を記載します。主に以下の項目を書き入れるのが一般的です。

  • 品名
  • 単価
  • 数量
  • 金額

取り引き内容を正確に記載することで、請求書に誤りがないか、取り引きの内容についてお互いの認識が一致しているかを確認できます。

複数の取引を1つの請求書にまとめることもできますが、その際は取引内容を詳しく記載し、相手にわかりやすい状態にすることが大切です。

⑤税込の取引金額

取引内容の左上あたりに税込の取引金額を記載しましょう。税込の取引金額とは、取引で生じた金額をすべてまとめた小計に消費税を足した合計金額です。源泉徴収が必要な場合は、合計金額から源泉徴収税を差し引いた金額を記入します。

一人親方の請求書の詳細12項目の書き方

一人親方の請求書の詳細12項目の書き方

一人親方が請求書を作成する際は、必ず書くべき5項目に加えて、ほかにも記載したほうが良い項目があります。より詳細に記載することで、請求書の内容を確認しやすくなったり、管理が楽になったりするのがメリットです。

請求書に記載したほうが良い12項目について詳しく解説します。

①題目

請求書の上部の中央に、題目として「請求書」と記載します。題目とは、書類の内容をわかりやすく示すためのものです。

取り引きをするうえで作成される書類は、請求書のほかに見積書や納品書など多岐に渡ります。一目で何の書類かわかるように、大きめの文字で題目を記載するのがポイントです。

②請求書の通し番号

請求書の右上あたりには、請求書の通し番号を記載しましょう。通し番号を付ける目的は、自身や取引先が請求書を管理しやすくするためです。

たとえば、請求書の前に発行した見積書にも同じ通し番号を付けておくと、請求書の発行時に2つの書類を連動させられます。どちらかの書類を確認したいときには通し番号を用いて検索できるため、効率的に管理できるのが良いところです。

通し番号の付け方に決まりはありませんが、取引先番号・取引日時・取引番号を並べるなどの方法があります。請求書を正確に管理するために、通し番号が重複しないように気をつけてください。

③取り引き内容に対しての数量

取引の内容について、納品したものの数量を正しく記載します。取引内容を記載する横に欄を作成し、取引に対応する数字を書き入れましょう。数量をカウントするのが難しい場合は「一式」と記載することも可能です。

④単価

取り引き内容に数量を記載したら、さらにその横の欄に単価を書き入れます。単価は一つの取り引きに対する金額のことで、税抜で記載してください。

単価を算出するのが難しい取引に関しては、単価を記入する必要はありません。その際は先ほどの説明の通り、数量の欄に「一式」と記入しましょう。

⑤税抜金額

取引ごとの単価や数量を書き入れたら、横に欄を作成して税抜金額を記載します。税抜金額の計算式は「単価×数量」で、取引ごとに1件ずつ計算します。

請求書において重要な部分であるため、計算に誤りがないかをよく確認してください。単価を書かず、数量を「一式」と記載したものについては、計算をせずに金額だけを記載すれば問題ありません。

⑥値引き金額

取引の内容について値引きがある場合は、「マイナス+数字」の形で記載します。

取引内容の下部に行をもうけて「値引き」と書き入れ、単価の欄に数字を記入しましょう。特に値引きがない場合は空欄のままで構いません。

⑦小計

小計とは、取引ごとに求めた税抜金額を合計したものです。それぞれの金額を足して求めますが、この時点では消費税や源泉徴収税の計算は必要ありません。

小計を算出できたら、取引内容の右下あたりに欄を作成して金額を記載しましょう。

⑧消費税

小計に対する消費税を求め、小計の下の欄に記載します。小数点以下の端数は切り捨てるのが基本ですが、前もって取引先と処理の仕方を決めておくのが無難です。

また、前年の売上高が1,000万円以下の人は、非課税事業者として消費税の納税が免除されます(2021年11月現在)。そのため、一人親方の中には「消費税を請求して良いのか」と悩む人もいるかもしれません。

結論から言うと、非課税事業者の一人親方であっても消費税は請求すべきです。

消費税を含めずに請求した場合、事業をおこなううえでかかった購入費や修繕費に対する消費税が自己負担となり、売上が圧迫されることとなります。消費税の請求は正当な行為であるため、漏れがないよう請求書にきちんと記載しましょう。

労働に対して消費税を請求する際の計算式は「日当の総額(日当×勤務日数)×消費税10%」です(消費税率は2021年11月時点のもの)。請求書の作成時は、以下3つの項目を分けて記入することが大切です。

  • 日当の総額(小計)
  • 消費税
  • 請求金額(税込の取引金額)

上記を別々に記入しなかった場合は「小計=請求金額」と誤解され、消費税分が支払われない恐れがあるので注意してください。

⑨源泉徴収税

源泉徴収が必要とされる場合は、消費税の下の欄に金額を記載します。源泉徴収とは、「所得税の前払い」を指します。

国税庁によると、給与を支払う会社や個人、団体などは「源泉徴収義務者」として扱われます。源泉徴収義務者は支払った給与や報酬から所得税・復興特別所得税を差し引き、その金額を国に納付しなければいけません。

一人親方は外注契約として仕事を受けるのが基本ですが、元請けによっては雇用契約として処理している場合があります。その場合は給与として扱われるため、源泉徴収の義務が発生します。

つまり、源泉徴収税を記載するかどうかは、契約形態によって異なるということです。請求書を作成する際は、源泉徴収が必要なのかを前もって取引先に確認しておきましょう。

なお、源泉徴収税の計算式は「支払われる金額×10.21%」です。ただし、支払われる金額が100万円を超える場合は「 (支払われる金額-100万)×20.42%+102,100円」で求めます。

参照元
国税庁 No.2502 源泉徴収義務者とは
国税庁 No.2792 源泉徴収が必要な報酬・料金等とは

⑩振込先

請求書の下部には振込先を記載します。書いておくべき項目は以下を参考にしてください。

金融機関名
支店名
口座種別
口座番号
口座名義

口座名義はカタカナで記載するのが基本です。上記に加えて銀行コードや支店コードを書いておくと、取引先が振込手続きを行う際、さらにわかりやすくなります。

⑪支払い期限

支払い期限とは、請求した金額を取引先に支払ってもらう期日を指します。振込先の上部か下部に記載するのが一般的です。支払い期限を明確にすると、取引先に対して入金のリマインドとなるほか、自身でも入金を確認しやすくなります。

支払い期限の設定は、契約書や発注書を交わす際に決めておきましょう。支払い期限を勝手に決めてしまうと、取引先との間にトラブルが起こる可能性があるので注意してください。

⑫備考

特筆すべき内容がある場合は、請求書の下部に備考として記載します。主に振込手数料の負担の有無や、支払い期限の変更などを書くことが多い欄です。振込手数料を取引先に負担してもらう場合は、以下の文言を記載しておきましょう。

  • 恐れ入りますが、振込手数料は貴社にてご負担ください

一人親方の請求書の要チェックポイント

一人親方が請求書を作成する際には、細かくチェックしておきたいポイントがあります。特に「人工代」は他業種の請求書では記載しない項目のため、正しく理解しておかなければいけません。

そのほかにも金額や端数の書き方、押印についても確認しておきましょう。

金額の書き方

請求書に金額を書く際は、「¥」「円」を使って記載するのが一般的です。

「¥」を用いて記載する場合は、数字の後ろに伸ばし棒「-」を付けます。「円」の場合は数字の後ろに「也」を付けるか、「円」の前に数字を書きましょう。それぞれの記入例は以下を参考にしてください。

  • ¥30,000-
  • 金30,000円也
  • 30,000円

上記の通り、通例として3桁ごとにカンマを入れるのが基本です。また、金額の前後に空白ができないように記載すると、付け足しや書き換えといった不正を予防できます。

人工代の書き方

人工代(にんくだい)とは、1日の仕事に対して発生する人件費のことで、技術に対する費用なども含みます。一人親方が請求書を発行する際に記載することが多い項目です。

たとえば、1日あたり2万円という条件で1人が勤務したと仮定すると、「1人工費=2万円」と表します。

もし実動時間が4時間の場合でも、条件は1日あたりの金額のため、2万円を請求して構いません。なお、3人が同じ条件で3日間勤務した場合は、「3人×3日間=9人工」と表します。

人工代を請求書に記載する際は、上記のような条件を詳しく書き入れましょう。以下は上記のケースにおける書き方の例です。

内容には人工代と記載し、何人が何日間働いたのかをカッコ書きで付け加えます。あとは通常の請求書と同様に、小計や消費税、税込の請求金額を算出しましょう。

端数の書き方

請求書を作成する際に1円未満の端数が生じた場合は、四捨五入・切り捨て・切り上げのいずれかから任意で処理するのが基本です。

たとえば、税抜金額が10円単位の場合、消費税を計算する際に端数が生じる可能性があります。

税込金額の1円未満の端数をどのように処理するかは、財務省によると、事業者の判断に委ねられるところです。また、国税庁でも端数を調整する方法は定められていません。

ただし、端数の処理の仕方を独断で決めてしまうと、取引先との間で「計算が合わない」といったトラブルが起こり得ます。端数の処理方法については、請求書の作成前に取引先と決めておくのが無難です。

また、請求書ごとに端数の扱い方が異なると、管理が複雑になります。取引先と端数の処理の仕方を決定したら、すべての請求書や見積書で統一しましょう。

押印

法的には、請求書への押印は不要とされています。ただし、押印には以下のようなメリットがあります。

  • 発行者を証明できて信頼性が高まる
  • 請求書の偽造や改ざんを防止できる

一人親方でも請求書に押印すると、自分がその請求書を発行したことを証明できます。請求書の信頼性が高まり、取引を円滑に進められるでしょう。取引先によっては、押印されていない請求書を不可としているケースもあります。

印影の複製は文書の複製よりも難しいため、請求書の偽造や改ざんが予防できるのもメリットです。押印された文書に不正を働くと、押印なしの文書に比べて重い罪が下されるため、犯罪に巻き込まれるリスクを抑えられます。

一人親方が押印する際は、日頃から使っている印鑑で問題ありません。より信頼性を強化するなら、事業用の印鑑を作っておきましょう。屋号がある場合は、屋号の名称を使った印鑑を用意するのもおすすめです。

一人親方の請求書を作成する方法

一人親方の請求書を作成する方法

請求書を作成するにはさまざまな方法があります。たとえば、フォーマットやテンプレート、会計ソフトを活用すれば、簡単に請求書を作成できて便利です。

Excelなどのソフトを使う方法や、手書きで記入する方法もあります。それぞれの特徴を知り、自身に合う方法で請求書を作成してみてください。

①請求先のフォーマットで作成する

取引先によっては請求書のフォーマットを用意している場合があります。その場合は取引先からフォーマットをもらい、指定の形式に沿って請求書を作成しましょう。

形式に沿わない請求書を送付すると、受け付けてもらえないことがあるので注意してください。

スムーズに請求書のやりとりができるように、取引を開始した時点で請求書のフォーマットが定められているかを確認しておくのがおすすめです。

②請求書のテンプレートをダウンロードする

請求書を作成する際は、インターネット上で配布されているテンプレートを利用することも可能です。テンプレートを使えば、必要な箇所に入力するだけで請求書の作成が完了します。

無料でダウンロードできるものが多いため、自身にとって必要な項目が含まれたテンプレートを検索してみましょう。

③ExcelやWordで請求書を作成する

ExcelやWordを使って請求書を作成する方法もあります。ロゴなどを入れてオリジナリティが高い請求書を作るのも良いでしょう。

作成した請求書をメールで送付する際は、データをPDF形式で保存して改ざんを予防することが大切です。

④会計ソフトで請求書を作成する

市販の会計ソフトを使うと、見積書や納品書と一緒に請求書も作成できます。簡単な操作で作成が完了するため、特に取引件数が多い場合に適している方法です。

作成した請求書は会計ソフトにデータとして保存され、記帳や確定申告時にも活用できます。

⑤市販の請求書に手書きする

パソコンなどを使わずに、請求書を手書きする方法もあります。請求書の用紙は100円ショップや文房具店などで購入可能です。

手書きで作成する主なメリットは以下の通りです。

  • 類似する案件の請求書を混同しにくい
  • 請求書の改ざんを防止できる
  • パソコンの故障やウイルスなどの影響を受けない
  • 自ら計算することで請求書の内容を把握しやすくなる

一方で、用紙の購入費用や手書きする手間はかかります。効率化を図るためには、必ず記載する発行者の氏名・住所・電話番号などの部分はゴム印を作成して活用するのが良いでしょう。

一人親方の請求書の送付方法

一人親方の請求書の送付方法

請求書の作成が完了したら、適切な方法で取引先に送付しましょう。一般的な送付方法は、メール・FAX・郵送の3つです。それぞれの送り方や注意すべきポイントを解説するので、ぜひ参考にしてください。

メールで送る

ExcelやWord、テンプレートを利用して作成した請求書は、メールで送ることが可能です。ただし、メールでの送付が認められるかどうか、事前に取引先に確認してください。

送付する際は、取引先が指定するファイル形式かPDF形式に変換します。件名には請求書を送付することや請求書の大まかな内容を記載しましょう。

FAXで送る

請求書を急いで送付しなければいけない場合や、取引先の許可を得ている場合は、FAXで送っても問題ありません。

ただし、FAXは紛失リスクが高いのが難点です。そのため、後日に原本を郵送する必要があります。

郵送する

郵送は請求書の送り方としてもっともポピュラーな方法です。請求書は「特定の受取人に対して、差出人の意思を示したり事実を通知したりするための文書」として扱われます。

このような文書を「信書」といい、信書は宅配便での送付が認められていません。請求書を送付する際は、普通郵便を利用するようにしましょう。

一人親方の請求書を郵送するときのポイント

請求書を郵送する際には、マナーとして気をつけておくべきポイントがいくつかあります。たとえば、用紙や封筒のサイズ、封筒の書き方などです。どのような形ならマナー違反とならないか確認しておきましょう。

請求書の用紙はA4サイズ

請求書を作成する際は、A4サイズの用紙を使うのが一般的です。広く使われているA4サイズで作成すれば、取引先が請求書を管理しやすくなります。特別な事情やこだわりがなければ、請求書はA4サイズで作成しましょう。

そのほかの用紙サイズで請求書を作成した場合、取引先からA4サイズでの再発行を求められる可能性もあります。

請求書に添える送付状の書き方

請求書に添える送付状の書き方

請求書を郵送する際には送付状を添えましょう。送付状を添えることで丁寧さを伝えられるほか、請求先や送付するものに誤りがないかを確認できます。

送付状に記載する主な項目は以下を参考にしてください。

  • 宛先
  • 日付(送付日)
  • 差出人の情報
  • 本文
  • 送付内容

まずは左上に宛先を記載します。会社宛の場合は「〇〇会社 御中」、個人宛の場合は役職とともに個人名をフルネームで書きましょう。

日付は送付した日を書くのが基本で、送付状の右上あたりに記載します。送付状に記載する日付と請求書の日付を合わせる必要はありません。

送付日の下には、差出人の情報として屋号や氏名、連絡先などを記載します。

差出人情報を書くときのポイントとしては、取引先の会社名よりも下の位置に記載するようにしてください。なお、請求書と同様に送付状にも押印しておくのがおすすめです。

本文には「ご請求書送付のご案内」といった文言を記載し、挨拶から文章を始めます。挨拶文の下、送付状の中央に「記」と記載し、1行下に送付内容を付け加えます。

送付内容には送付した書類の内容や枚数・部数を記載するのが通常の形式です。最後に「以上」と記載します。

封筒のサイズは長形3号か角形2号

請求書を郵送する際に用いる封筒のサイズは、長形3号か角形2号が一般的です。長形3号の封筒にはA4サイズの請求書を三つ折りで入れられます。角形2号であれば、A4サイズの請求書を折らずに入れることが可能です。

角形2号を用いる際は、請求書をクリアファイルに入れて保護すれば、郵送時に書類が傷んだり雨で濡れたりする心配がありません。

請求書を入れるのは茶封筒でも問題ありませんが、白色や薄い青色の封筒のほうが請求書と判別しやすいのでおすすめです。

請求書を入れる封筒の書き方

請求書を入れる封筒の書き方

請求書を郵送する際は、封筒の表面と裏面に必要事項を記入します。封筒の表面に記載する内容は以下を参考にしてください。

  • 取引先の住所
  • 宛名
  • 「請求書在中」

取引先の住所を書く際は、封筒の右上あたりに郵便番号を横書きで記入し、その下に都道府県や番地などを縦書きで記載します。

中央部分は宛名を書くスペースです。担当者宛に送る場合は、右から順番に会社名・担当者の役職と個人名を書きましょう。どちらも住所の一番上の文字から1文字分の間隔を空けるのが基本です。なお、担当者宛の敬称は「様」を使用します。

会社宛に送る場合は、封筒の中央に「会社名+御中」と記載しましょう。部署宛に送る場合は会社名の横に部署名を記載し、「部署名+御中」のように記します。

「請求書在中」の文言は封筒の表面の左下に記載するのが基本です。この文言を入れることで、請求書が入った郵便物であることがわかりやすくなります。

封筒の裏面には自身の住所や会社名、送付日などを記載してください。封筒の封じ目に「〆」や「封」と書いておくと、他者に開封されていない状態であることを受取人が確認できます。封筒の書き方のマナーとして留意しましょう。

一人親方の請求書の保管期間

作成した請求書には、一定の保管期間が定められています。個人事業主である一人親方の場合は、青色申告者・白色申告者にかかわらず、5年間は請求書を保管しておかなければいけません。

保管期間の数え方は、確定申告の期限日の翌日を基準にします。請求書を発行した日付が起算点となるわけではないため注意しましょう。

請求書の保管期間は5年間ですが、帳簿は7年間保存する必要があります。帳簿と一緒に請求書も7年間保存しておけば、内容を照合したいときに便利です。

なお、消費税の納税義務者にあたる個人事業主は、請求書を7年間保管することが義務付けられています。

インターネット上で取引をおこなった場合でも、原則として請求書は紙で保管しなければいけません。ただし、要件を満たすと、税務署長の承認のもと、マイクロフィルムや電子データでの保存が認められます。

一人親方が知っておくべき「インボイス制度」

インボイス制度は、2023年10月1日に導入される仕入税額控除の新しい方式のことです。一人親方の仕事にも影響があるため、どのような制度か確認しておきましょう。

まずは仕入税額控除について理解しよう

インボイス制度を理解するためには、消費税の仕入税額控除について知っておく必要があります。

仕入税額控除とは、消費税の累積課税を免れるためのものです。簡単に説明すると、仕入税額控除によって「売上に係る消費税額」から「仕入れ等に係る消費税額」を差し引けるため、二重に消費税を納めることを避けられます。

通常、取引先は売上に係る消費税額を納めつつ、一人親方への支払いにも消費税を加えて支払っており(=仕入れ等に係る消費税額)、仕入税額控除の適用を受けているはずです。

2019年9月30日までは、帳簿や請求書などを保存すれば、この仕入税額控除が適用されました。しかし、インボイス制度では「インボイス(適格請求書)」の保存が求められることになります。

インボイスを発行できるのは、税務署長の登録を受けた「インボイス発行事業者(適格請求書発行事業者)」のみです。一人親方も例外ではなく、税務署長の登録を受けなければインボイスを発行できません。

インボイス制度は一人親方の案件獲得に影響がある

インボイスを発行できる人と発行できない人がいた場合、取引先は前者に仕事を依頼すると考えられます。なぜなら、インボイスを発行できない一人親方に依頼すると税額控除が適用されず、報酬とは別に消費税を支払わなければいけないためです。

つまり、取引先としては、インボイスを発行できる一人親方に発注するほうが、税制面では得になります。一人親方もインボイス発行事業者でないと、今後は仕事を減らされる可能性があるということです。

このように、インボイス制度は一人親方の案件獲得に大きな影響を及ぼします。制度の仕組みをきちんと理解し、インボイス発行事業者の登録を受けるのか、免税事業者のままでいるのかを検討しましょう。

書き方のルールを踏まえて一人親方の請求書を作成しよう

請求書には発行者の情報や取引内容など、必ず盛り込むべき項目が5つあります。併せて通し番号や単価といった詳細な情報を加えて、さらにわかりやすい請求書を作成してみてください。

また、請求書の作成方法や送り方には守るべきマナーがあり、取引先からの信頼を獲得するためにも知っておきたいところです。

一人親方になったばかりの頃は、請求書の作成が難しく感じられるかもしれません。しかし、発行する請求書の数が増えれば、ビジネスが順調という証でもあります。請求書に関するルールやマナーをきちんと整理して、円滑な取引を目指しましょう。

監修者からメッセージ

一人親方労災保険組合 理事 古口仁

一人親方労災保険組合 理事 古口仁

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一人親方労災保険組合は、労災から労働者を守る労災保険に、より安い費用で加入いただける仕組みが必要と考えております。
そのため、事務処理を効率化し、無駄な経費を削減して、最低限の組合費でご加入いただけるよう努力をしております。
また、一人親方の皆様に寄り添った運営ができるよう、コンビニでのお支払いや、分割払い、口座引き落としといった利便性の向上と、平日は朝8時から夜8時まで、さらに土曜日も電話受付をするなど、一人親方の皆様をサポートする体制を強化しております。
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