建設業の下請に適用される労災保険は? 労災保険の詳しい仕組みを解説
更新日 / 2024.6.26
一般社団法人一人親方労災保険組合 代表理事
社会保険労務士法人やさか事務所 代表社員 / 常磐労働福祉協会 会長兼代表理事
建設業では、元請や下請などのさまざまな立場の方が協力して作業をおこなっている関係上、労災保険の仕組みが複雑です。
下請として作業する際、もし労災事故に遭った場合にどの労災保険が適用されるかわからない方も多いのではないでしょうか。
じつは、建設業の下請の労働者には元請の労災保険が適用されます。なぜ下請に、元請の労災保険が適用されるのでしょうか。
本記事では、建設業の下請けに適用される労災保険の種類について、それぞれの労災保険の詳しい仕組みについて解説します。
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建設業における下請の労働者に適用される労災保険の種類
建設業の労災保険は「現場」と「現場以外」の2つに分かれています。この2つのうち、下請の労働者に適用される元請の労災保険は、現場の労災保険です。
それぞれの労災保険の仕組みについて、詳しく解説します。
現場で作業する下請の労働者に適用される労災保険
通常、労災保険は企業ごとに加入し、それぞれの企業の労働者に適用されます。しかし、建設業では工事を1つの事業とみなし、現場全体を事業体として労災保険に加入するのです。
現場の労災保険は、現場で作業するすべての労働者に適用されるため、元請の労働者だけではなく、下請の労働者にも適用されます。
労災保険は重複して補償を受けられないため、現場の労災保険が適用される下請の労働者は、自ら労災保険に加入する必要はありません。
また、現場全体の労災保険には元請が加入します。労災保険料は全額事業主である元請が負担するため、原則として下請に保険料負担はありません。
実際に労災保険の補償を受ける際は、元請の労働保険番号を記載して請求する必要があります。
なお、労災保険の労働保険番号については、以下の記事で詳しく解説しています。
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労災保険の労働保険番号とは?番号の意味や調べ方、必要な場面を解説
現場以外で作業する下請の労働者に適用される労災保険
現場で作業していない下請の労働者は、現場の労災保険が適用されません。そのため、企業単位で労災保険に加入する必要があります。
下記のような、現場以外の作業場で作業する労働者がいる場合は、企業単位で労災保険に加入しましょう。
- 自社の事務所などでの営業や事務業務
- 資材置き場での資材や工具などの管理業務
- 特定の現場のものではない汎用的な製品を作る工場や作業場での製造業務
一般社団法人一人親方労災保険組合 代表理事
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建設業における労災保険料の計算方法
通常の企業の場合、労災保険料は「賃金総額×労災保険率=労災保険料」で計算できます。しかし、現場全体で加入する労災保険の場合、現場内で作業するすべての労働者の賃金を元請が把握することは困難です。
そのため、建設業の労災保険では特別に「請負金額×労務費率×労災保険率=労災保険料」で計算します。労務費率と労災保険料率は業務内容によって異なるため、工事の都度確認して計算する必要があるでしょう。
労務費率と労災保険料率は、それぞれ厚生労働省のホームページで確認できます。
下請でも元請の労災保険が適用されない場合
現場で働く下請は元請の労災保険が適用されると解説しましたが、下請でも労災保険が適用されない方がいます。
どのような方が適用されないのか、その理由について詳しく見ていきましょう。
①社長・役員
労災保険は、労働者の安全や衛生の確保によって、労働者の福祉の増進に寄与することを目的とした制度です。そのため、労災保険は労働者にのみ適用されます。
下請の社長や役員などは、労働者ではないため労災保険が適用されません。
②一人親方
一人親方も、元請の労災保険が適用されません。 下請の社長・役員と同様に、一人親方が労働者ではなく個人事業主であるためです。
元請の労災保険が適用されない場合は特別加入制度を活用しよう
労働者ではない下請の社長・役員や一人親方ですが、中には労働者と一緒に現場で作業する方もいるでしょう。とくに一人親方の場合は、かならず現場で作業を行います。
そのため、労災事故に遭う危険性は労働者と変わりません。そこで、中小企業の社長・役員や一人親方は、特別加入制度によって労災保険への加入が認められています。
労災保険に加入していないと現場に入れない可能性もあるため、加入するのがおすすめです。
社会保険労務士法人やさか事務所 代表社員 / 常磐労働福祉協会 会長兼代表理事
下請の労働者として使用されているのであれば、元請の労災保険から補償がされるため、現場でも安心して作業が可能です。しかし、労災保険は労働者のための保険であるため、個人事業主である一人親方には適用されません。
そこで、一人親方の業務の危険性や業務災害発生の状況などを考慮して、特別に労災保険に加入可能とする特別加入制度が設けられています。特別加入は、給与から保険料や給付額が決まる労働者の労災保険と異なり、自分で保険料と給付額を選択することが可能です。そのため、自分の状況に合った柔軟な運用が可能となっています。
特別加入であっても、通常の労働者と異なることなく、業務上の怪我や病気であれば、労災保険から補償を受けることが可能です。補償には休業補償だけでなく、万が一の場合の障害補償や遺族補償も存在しており、危険な作業を行うことも多い一人親方にとって、特別加入は心強い制度となっています。
また、現在の建設業においては、現場での安全確保の一環として、特別加入していない一人親方の入場を断ることが多くなっています。折角の仕事のチャンスを逃さないためにも、ぜひ特別加入制度を利用しましょう。
なお、労災保険の特別加入制度については、以下の記事で詳しく解説しています。
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建設業において下請は元請の労災保険が適用される!
本記事では、建設業の下請に適用される労災保険について、詳しく解説しました。
建設業の場合、現場で作業する下請の労働者には、元請が加入する現場の労災保険が適用されます。
しかし、事務所などで作業する労働者は現場の労災保険が適用されないため、注意しましょう。また、現場で作業する場合でも、下請の役員や一人親方などは労働者ではないため、労災保険が適用されません。
しかし、労災事故に遭う危険性は労働者と変わりません。特別加入制度を利用して労災保険に加入しましょう。
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監修者からメッセージ
一人親方労災保険組合顧問覺正 寛治かくしょう かんじ
一人親方に安心安全を提供したい
静岡大学法経学科を修業後、1977年4月に労働省(現厚生労働省)入省。2002年に同省大臣官房地方課課長補佐(人事担当)、2004年に同省労働金庫業務室長を歴任し、2007年に同省鹿児島労働局長。退官後、公益財団法人国際人材育成機構の常務理事、中央労働金庫の審議役を経て、2017年4月に現職。
厚生労働省では「地下鉄サリン事件」「阪神淡路大震災」「単身赴任者の通勤災害」の労災認定や「過労死認定基準」の策定などを担当し、労災保険制度に明るい。一人親方労災保険組合顧問としては、一人親方が安心安全に働けるよう、これまで培った労災関係業務や安全衛生業務の経験を生かして労災保険特別加入制度の普及や災害防止活動に取り組んでいる。
一人親方労災保険組合の労災保険特別加入手続き対象地域
北海道 | 北海道、青森 |
---|---|
東北 | 宮城、岩手、秋田、山形、福島 |
関東 | 東京、神奈川、千葉、埼玉、群馬、茨城、栃木、静岡、山梨 |
中部 | 長野、新潟、富山、岐阜、愛知 |
北陸 | 石川、福井 |
関西 | 大阪、兵庫、京都、奈良、和歌山、滋賀、三重、鳥取、岡山 |
中国 | 広島、山口、島根 |
四国 | 愛媛、徳島、香川、高知 |
九州 | 福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島 |
沖縄 | 沖縄 |
災保険は、労働者の業務上や通勤による怪我や病気に対する補償を行う公的な保険制度です。個人事業の農林水産業等の極一部の例外を除き、労働者を使用するのであれば、加入する義務があります。
また、建設現場において数次請負が行われている場合は、下請の使用する労働者を含めて、元請が保険料の支払いをはじめとする義務を負うことになります。仮に元請が労災保険に未加入であっても、業務上の怪我や病気であれば、労災保険から労働者に補償がされます。
元請が労災保険に未加入で、労災事故が起きた場合には、元請に対して補償に要した額の最大100%が請求されることになります。また、未加入であった時期の保険料も延滞金や追徴金を併せて請求されることになります。もし、元請として下請を使用するのであれば、決して未加入などないようにしてください。
元請の労災保険への加入は、一人親方の特別加入と異なり、任意ではなく義務となっています。労災保険の加入状況は、厚生労働省の労働保険適用事業場検索から調べることが可能なため、事前に確認をしておきましょう。