一人親方が労災にあってしまったら?休業補償の内容について解説
更新日 / 2024.6.25
一般社団法人一人親方労災保険組合 代表理事
一人親方労災保険組合顧問
一人親方として働いていると、仕事や通勤中に病気や怪我に見舞われることがあります。労災保険に入っていると、治療費が補償されるので安心です。
一方、病気や怪我をした際に、一定期間休業せざるをえないケースがあります。労災で休業してしまった時、どのような補償をしてもらえるのか、不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、休業補償の内容や、申請手続きについて解説します。休業補償について理解しておくと、いざという時も安心です。ぜひ参考にしてみてください。
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一人親方労災保険の補償内容
一人親方労災保険とは、一人親方が仕事中や通勤途中で災害に遭ってしまった場合に受けられる保険です。
一人親方労災保険にはさまざまな補償内容があり、それぞれの補償内容によって、支給条件や支給金額が変わってきます。
補償内容の一部を紹介します。なお、詳しい補償内容は以下の記事で詳しく解説しています。
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一人親方労災保険の補償内容とは?給付基礎日額ごとの給付例も紹介
療養補償
療養補償は、労災によって治療が必要な際に受けられる補償です。療養に必要な費用を給付として受け取ることができます。
休業補償
休業補償は、治療のために休業する際に受けられる補償です。給付基礎日額の6割が休業4日目から支給されます。さらに特別支給金として、給付基礎日額の2割も休業4日目から支給される補償です。
一般社団法人一人親方労災保険組合 代表理事
介護補償
介護補償は、傷病年金または障害年金受給者のうち 等級が1級又は2級の方が受け取れる補償です。上限がありますが、介護費用が支給されます。
休業補償の補償内容
上記の補償内容の中で一人親方が労災によって休業する際に受けられるのが「休業補償」です。ただし、単なる休業では補償を受けることができない場合があります。
そんな休業補償について、支給条件や金額、期間を確認しておきましょう。
休業補償の支給条件
休業補償は、業務中もしくは通勤途中の怪我や病気によって労働ができない日が4日以上となることが条件です。
さらに、全部労働不能と診断されることも条件となっています。全部労働不能とは、入院中または治療中で業務ができない状態であり、医師から診断されるものです。
3日以内の休業や全部労働不能ではない休業では、休業補償を受けることができないので注意してください。
一人親方労災保険組合顧問
療養(治療)のため仕事することができず休業される場合には、一人親方の皆様がお選びになられた「給付基礎日額」の6割が「休業補償給付」として休業4日目から支給され、また、「休業特別支給金」として「給付基礎日額」の2割も支給されます。したがって、実質的には「給付基礎日額」の8割が支給されることになります(一般労働者の場合は法定控除などもあり8割は手取額に近い)。
休業補償の支給金額
休業補償で支給されるのは、休業補償給付と休業特別支給金の2種類です。
休業補償給付は、休業4日目以降で休業1日につき給付基礎日額の6割相当額が支給されます。休業特別支給金は、同じく休業4日目以降で休業1日につき給付基礎日額の2割相当額の支給です。
給付基礎日額とは、補償金額の算出の基礎となる金額を指しており、労災保険加入時に選ぶことができます。一般的には、一人親方の年収を1日あたりで算出した金額などを参考に決定するものです。
以下、4日以上休業した際に受け取れる金額例を、給付基礎日額ごとに紹介します。
休業補償の支給期間
休業補償は、いつまで受け取ることができるのでしょうか。
結論から言うと、休業補償は期間による打ち切りはありません。ただし、怪我や病気の具合によって、打ち切りや違う補償への切り替えとなることに注意が必要です。詳しくは後ほど解説します。
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休業補償支給のその後の扱い
休業補償は、状態や条件によって打ち切られたり、補償内容が変わったりすることがあります。
休業補償が支給された、その後の扱いとしては、以下のパターンがあります。
- 打ち切りになるケース
- 障害補償に切り替わるケース
- 傷病年金に切り替わるケース
- 休業補償が続くケース
それぞれ詳しく説明していきます。
打ち切りになるケース
休業補償の原因となる病気や怪我が「治癒した」とみなされた場合、休業補償は打ち切りとなります。治癒とは病気や怪我が治ったことを指し、これ以上治療の必要がないと判断された場合です。
なお、後遺症が残っていても、厚生労働省が定める障害等級のうち第1級〜第7級に該当しない場合は打ち切りになってしまいます。
そして、障害等級第1級〜第7級に該当する場合には、次に説明する障害補償に切り替わります。
障害補償に切り替わるケース
先ほど説明した「治癒した」とみなされた場合であっても、残った後遺症が障害等級第1級〜第7級に該当する場合は、休業補償から障害補償へと切り替わります。
障害等級第1級の場合給付基礎日額の313日分、第2級の場合給付基礎日額の277日分、第3級の場合給付基礎日額の245日分と、障害等級によって支給される金額が変わる仕組みです。
障害等級の基準に関しては厚生労働省が定めているので、そちらをご確認ください。
出典:厚生労働省「障害等級表」
傷病年金に切り替わるケース
休業補償の原因となる病気や怪我が治癒していなくても、休業補償から切り替わるケースも存在します。
療養開始から1年6ヶ月が経過しても治癒しておらず、その病気や怪我が障害等級第1級〜第3級に該当する場合、傷病年金に切り替わります。傷病年金に切り替わるかの判断は、労働基準監督署長がおこなうこととなっています。
傷病年金も障害補償と同様に、障害等級によって支給される金額が変わる仕組みです。
一人親方労災保険組合顧問
「傷病補償年金」とは、療養開始後1年6か月を経過した日又は同日後において傷病(負傷・疾病)が「治って」おらず、傷病等級第1級から第3級の該当する場合に支給される保険給付です。傷病補償年金は、一人親方が請求するものではなく、所轄の労働基準監督署長が「職権」で支給を決定するものですが、所轄の労働基準監督署長が「傷病補償年金」に該当するかを判断しようとする場合には、療養されておられる一人親方に「傷病の状態等に関する届」を提出するように連絡があります。
なお、「傷病補償年金」が支給される場合には、「療養補償給付」は引き続き支給されますが、「休業補償給付」は支給されません。
休業補償が続くケース
療養開始から1年6ヶ月が経過しても治癒しておらず、その病気や怪我が障害等級第1級〜第3級に該当しない場合には、休業補償が続くことになります。
まとめると、基本的に休業補償の原因となる怪我や病気が治癒するまでの間は、休業補償もしくは傷病年金を受け取ることができるということです。
休業補償の申請手続き
休業補償の申請手続きには大きく3つのステップがあります。
まず、自分が加入している労災保険加入団体へ「労災事故報告書」を提出してください。
その後、提出した労災保険加入団体より休業補償給付支給請求書が一人親方へ送られてきます。
送られてきた書類を医療機関に提出し、治療担当者に記入してもらった後、再度労災保険加入団体へ返送しましょう。
一般社団法人一人親方労災保険組合 代表理事
休業補償給付は、業務上の事故による怪我等によって労務不能となった際の所得補償です。そのため、怪我等の原因となった事故が、業務上起きたものであることが必要となります。
申請時においても、業務上の事故による労災の条件に該当していることが、当然求められます。ここで注意したいのは、現場で起きた事故による怪我等であれば、すべて労災に該当するわけではないということです。
たとえば、労働基準監督署の判断にはなりますが、現場での怪我であっても、自分自身の業務とは全く関係のない他の一人親方の業務を手伝っていた場合の怪我であれば、労災と認定されない場合があります。また、業務とは無関係なケンカによって、怪我をしたような場合も同様です。
労災とされなければ、休業補償給付も支給されないため、申請する際には、労災に該当する事故であるのかしっかりと確認をおこなうようにしましょう。
休業補償がもらえる一人親方労災保険に加入しよう
今回の記事では休業補償について紹介しました。充実した休業補償を受け取るためにも、一人親方労災保険への加入がおすすめです。
一人親方は会社員とは違い一人で業務を行うので、働けなくなってしまうと、その時点で収入がストップしてしまいます。
さらに、大きな怪我や病気の場合治療費もかかってくるので、生活費以上の金額が必要になる場合もあるでしょう。
いつ労災にあって休業しても安心できるように、一人親方労災保険へ加入しましょう。
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一人親方労災保険
監修者からメッセージ
一人親方労災保険組合顧問覺正 寛治かくしょう かんじ
一人親方に安心安全を提供したい
静岡大学法経学科を修業後、1977年4月に労働省(現厚生労働省)入省。2002年に同省大臣官房地方課課長補佐(人事担当)、2004年に同省労働金庫業務室長を歴任し、2007年に同省鹿児島労働局長。退官後、公益財団法人国際人材育成機構の常務理事、中央労働金庫の審議役を経て、2017年4月に現職。
厚生労働省では「地下鉄サリン事件」「阪神淡路大震災」「単身赴任者の通勤災害」の労災認定や「過労死認定基準」の策定などを担当し、労災保険制度に明るい。一人親方労災保険組合顧問としては、一人親方が安心安全に働けるよう、これまで培った労災関係業務や安全衛生業務の経験を生かして労災保険特別加入制度の普及や災害防止活動に取り組んでいる。
一人親方労災保険組合の労災保険特別加入手続き対象地域
北海道 | 北海道、青森 |
---|---|
東北 | 宮城、岩手、秋田、山形、福島 |
関東 | 東京、神奈川、千葉、埼玉、群馬、茨城、栃木、静岡、山梨 |
中部 | 長野、新潟、富山、岐阜、愛知 |
北陸 | 石川、福井 |
関西 | 大阪、兵庫、京都、奈良、和歌山、滋賀、三重、鳥取、岡山 |
中国 | 広島、山口、島根 |
四国 | 愛媛、徳島、香川、高知 |
九州 | 福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島 |
沖縄 | 沖縄 |
一人親方は個人事業主であるため、自分自身が働かなければ、無収入となります。十分な蓄えがあって、リフレッシュのために休養中といった場合であれば良いですが、事故等で働けなくなった場合には問題です。
労災保険には、休業補償給付と呼ばれる業務上の怪我や病気で労務不能となった場合の所得補償制度が存在します。一人親方も労災保険に特別加入すれば、この休業補償給付を受けることが可能です。
一人親方の場合には、自分自身が選択した給付基礎日額に基づいた給付がなされるなど、一般的な休業補償給付と若干の違いがありますが、労務不能時の所得補償という本質は変わりません。会社に勤める労働者と比べて、補償の少ない一人親方にとって、労務不能となった際の所得補償が存在することは大変心強いでしょう。
危険な作業を行うことも多い一人親方の仕事は、事故と隣り合わせです。そのため、労災保険に特別加入することで、安心して働ける体制を作ることは非常に大切となっています。