一人親方は損害保険に加入すべき?種類や選ぶ際のポイントも紹介!

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公開日 / 2022.7.22

一人親方として活動しているものの、損害保険に入るべきなのか分からずに悩んでいる方は多いのではないでしょうか。

結論から言うと、一人親方は損害保険に入ることをおすすめします。労災保険に加えて損害保険にも加入することで、補償内容を充実できるため、万が一のことがあっても安心です

そこで今回は、損害保険をテーマに、その概要や具体的な種類について説明します。併せて、損害保険を選ぶ際のポイントやよくある質問についても、解説していくので、ぜひ最後までご覧ください。

一人親方が加入すべき損害保険とは

損害保険は、偶然のリスクによって生じた損害をカバーするための保険です。

損害保険の一番の特徴は、「発生した損害額の補償を受けられる(実損払方式)」という点にあります。反対に、生命保険や入院保険は、死亡時や入院時にいくら支払われるのかが決まっている契約です。

また、保険は種類ごとに、3つのタイプ(第一分野・第二分野・第三分野)に分類されます。損害保険は、第二分野に該当するので、これを機に覚えておきましょう。

損害保険の種類

損害保険の種類

損害保険は種類が豊富です。そこでここからは、損害保険の種類を4つに大別し、順に詳しく解説していきます。

自分にとって、どの種類の保険が必要なのかを見極めたうえで、損害保険に加入しましょう。

①自動車に関する保険

自動車に関する保険は、以下の2種類があります。

  • 自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)
  • 自動車保険(任意保険)

自動車損害賠償責任保険は、すべての自動車に加入が義務づけられている保険です。補償の範囲は、対人事故の賠償損害のみとなっています。支払限度額は、1人につき、下記のとおりです。

  • 死亡による損害:最高3,000万円
  • 後遺障害による損害:最高4,000万円
  • 傷害による損害:最高120万円

一方の自動車保険は、任意で加入する保険です。自動車保険に加入することで、自動車損害賠償責任保険では補いきれない部分もカバーできます。

②住宅に関する保険

住宅に関する保険として、「火災保険」と「地震保険」があります。

火災保険は、火災によって建物や家財に損害が出た場合に補償を受けることが可能です。さらに火災以外にも、契約内容によっては、落雷破裂爆発風災雪炎水災なども対象になります。

地震保険は、地震噴火津波によって、建物や家財に損害が出た場合に、補償を受けることが可能です。

具体的には、以下のようなケースがで保険金が支払われます。

  • 地震により家が倒産した
  • 噴火により家が損壊した
  • 津波で家が流された など

ただし地震保険は、単独での契約はできません。火災保険とセットで加入する必要があります

③身体に関する保険

身体に関する保険には、以下のようなものがあります。

  • 傷害保険
  • 医療保険
  • 所得補償保険 など

傷害保険は日常生活の中で、怪我をした際に補償を受けることが可能です。医療保険は病気や怪我で入院、あるいは手術が必要になった際に、保険金を受け取れます。

所得補償保険は、怪我や病気により働けなくなった際の所得を補償する保険です。

とくに一人親方は、怪我のリスクや働けなくなったときのリスクが大きいだけに、これらの保険への加入は大きな意味を持つでしょう

④その他の保険

自動車・住宅・身体以外の保険としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 国内旅行(海外旅行)傷害保険
  • ペット保険
  • ゴルファー保険 など

国内旅行・海外旅行傷害保険は、旅行中の怪我や盗難被害などにあった際に補償を受けることが可能です。

ペット保険は、飼っているペットが病気や怪我をした際に、補償を受けられます。ペットの場合は公的医療保険制度がないため、治療費などは飼い主が全額負担しなくてはなりません

ゴルファー保険は、ゴルフ中に起きた賠償事故や怪我などに対して、保険金が支払われます。

一人親方が損害保険を選ぶ際のポイント

一人親方が損害保険を選ぶ際のポイント

保険に入った場合、毎月一定のコストを負担しなくてはなりません。それだけに、保険に加入する際は、慎重に選ぶことが大切です。

そこで、ここからは一人親方が損害保険を選ぶ際のポイントを、3つの観点から紹介していきます。

①補償の範囲とその期間

まずは、補償の範囲補償の期間をチェックしましょう。保険に加入していながら、いざというときに、補償を受けられなければ元も子もありません。

とくに、保険料が安いものは注意が必要です。一部の事故が対象外となっていることも考えられるため、保険適用の条件を入念に確認しましょう

②保険料および補償額

2つ目のポイントは、保険料補償額です。保険料は、毎月支払う必要があります。補償額が高いものは魅力的に見えますが、その分保険料は高くなるため、注意が必要です

生活費の支払いなどに困るという事態を避けるためにも、毎月の収入状況や貯金額を考慮したうえで、選びましょう。

③特約や付帯サービスの有無

最後に、特約付帯サービスの有無についても確認しましょう。特約は、契約の内容をより充実させるためのオプションです。

特約や付帯サービスをうまく利用すれば、異なる2つの保険に入るよりも保険料を抑えられる可能性もあります

特約や付帯サービスの内容は、各保険会社・各商品ごとでそれぞれ特徴があるので、じっくり比較しましょう。

損害保険に関してよくある質問

ここからは、損害保険に関してよくある質問への回答をしていきます。具体的には、経費に関する内容から、労災保険との関連についてです。

それぞれ詳しく解説していくので、ぜひ参考にしてください。

一人親方は損害保険を経費計上できる?

結論から言うと、経費として計上可能です。具体的には、以下のような保険で経費計上できます。

  • 自動車保険
  • 火災保険
  • 地震保険 など

ただし、建物や車をプライベートと兼用している場合は、注意が必要です。「家事按分」の考えにもとづき、事業用とプライベート用をわけなくてはなりません。

仮に、1ヶ月の車の走行距離と保険料が以下のようになっていたとしましょう。

  • 事業時の走行距離:70km
  • プライベート時の走行距離:30km
  • 総走行距離:100km
  • 保険料:10,000円

このケースにおいて、保険料を現金で支払った場合、以下の形で仕訳をおこないます。

このように、事業用とプライベート用を利用割合でわけて、仕訳を切る必要があるのです。

なお、事業と関係のないお金を支払った際は、「事業主貸」勘定を利用します。事業主貸勘定を利用することで、経費計上させずに処理できるので、これを機に覚えておきましょう

労災保険に加入している一人親方は損害保険にも加入すべき?

補償の範囲を広げたいのであれば、損害保険にも入ると良いでしょう。

前提として、一人親方が労災保険に加入している場合、以下の補償を受け取ることが可能です。

  1. 療養(補償)給付
  2. 休業(補償)給付
  3. 傷病 (補償)年金
  4. 障害(補償)給付
  5. 遺族(補償)給付
  6. 介護(補償)給付
  7. 葬祭料・葬祭給付

このように、労災保険でもあらゆる場面で補償を受けられます。ただし、労災保険は、物や建物に対しての補償はありません

そのため、以下のようなケースに該当するのであれば、損害保険への加入を検討する価値があるでしょう。

  • 現場に行く際、いつも車を利用している
  • 仕事用の事務所を持っている など

万が一の事態に対して不安を抱えているのであれば、損害保険にも加入して、補償を手厚くさせることをおすすめします。

なお、一人親方労災保険の加入方法については、以下の記事で詳しく解説しています。

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一人親方なら労災保険に加えて損害保険に加入しよう

一人親方として活動しているのであれば、損害保険にも加入するのが賢明です。労災保険に加えて、損害保険にも入ることで、補償を手厚くできます。

先述のように、損害保険は種類が豊富です。自分がどの種類の保険を必要としているのかを、じっくりと考えましょう。選ぶ際は、保険の範囲や期間についても必ず確認してください。いざというときに補償を受けられないのであれば、意味がありません。

一人親方としてのキャリアを長く続けるためにも、労災保険のみならず損害保険にも加入しましょう

監修者からメッセージ

一人親方労災保険組合 理事 古口仁

一人親方労災保険組合顧問覺正 寛治かくしょう かんじ

一人親方に安心安全を提供したい

静岡大学法経学科を修業後、1977年4月に労働省(現厚生労働省)入省。2002年に同省大臣官房地方課課長補佐(人事担当)、2004年に同省労働金庫業務室長を歴任し、2007年に同省鹿児島労働局長。退官後、公益財団法人国際人材育成機構の常務理事、中央労働金庫の審議役を経て、2017年4月に現職。

厚生労働省では「地下鉄サリン事件」「阪神淡路大震災」「単身赴任者の通勤災害」の労災認定や「過労死認定基準」の策定などを担当し、労災保険制度に明るい。一人親方労災保険組合顧問としては、一人親方が安心安全に働けるよう、これまで培った労災関係業務や安全衛生業務の経験を生かして労災保険特別加入制度の普及や災害防止活動に取り組んでいる。

一人親方労災保険組合の労災保険特別加入手続き対象地域

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